すて吉のお墓参り
根の谷川墓苑の佐藤です。
皆さんは「ずれっ子の蛙」という昔話をご存知ですか?
何十年も前に、日本昔ばなしで見たお話をご紹介します。
昔、あるところに母蛙とすて吉という子蛙がいました。
すて吉は母親の言う事を聞かず、何でも逆の事をするずれっ子でした。
すて吉は大人になっても相変わらずでしたが、そんなある日、母親が亡くなる直前にすて吉に「お墓を建てるなら山より川の側がいい」と頼みます。
本当は山の方がいいと思っていたのですが、すて吉はずれっ子なので、わざとそう頼んだのです。
しかし、母親を亡くしたすて吉は深く悲しみ、心を入れかえ、言われた通りに川の側にお墓を建てました。
そして雨の日、お墓は押し流されんばかりで、すて吉は川へ飛び込み、泣きながらお墓に縋りつき、必死に守りました。
それからというもの、雨の度にすて吉は、そうしてお墓を守り続けたのです。
雨の日に蛙が泣くようになったのはここからだということです。
毎年この時期になると、沢山のすて吉がお墓参りにやってきます。
合掌