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日々のこと

開眼法要

大日堂の石原です。

先日、安芸郡府中町のみくまり霊園にて「開眼法要」が行われました。

「古い代々墓と墓誌と兵隊墓をみくまり霊園に移設したい」とご相談をお受けしたのが、まだまだ残暑厳しい9月でした。

施主様ご夫妻とご一緒にお見積りのため、代々墓のある府中町の山に登り、お墓を見させて頂いて驚きました。
墓誌に刻まれているご先祖様は二十数名…

墓誌の表面は仏様のお名前で一面埋まっていて、もう片面へと移り、更に墓誌に刻まれている年号が、明治よりも前の江戸時代ということも驚きでした。
途切れることなく脈々と受け継がれてきた歴史がここに有り、感動すら覚えます!

また、代々墓の後ろには、それ以上に時代を経て文字すら読めない墓石が10基もありました。
代々墓の中には大きな瓶が埋まっていて、ご先祖様皆様が一つの処で眠っていらっしゃいました。

ご先祖様を大切にされる後ろ姿を代々見て来られ、それが当たり前のこととして受け継がれています。
これこそがお墓の姿だなと思いました。
素晴らしいです。

お話を進めるうちに、代々墓は新しく建立されることになりました。
新しいお墓も同じように合祀を続けたい…というご要望で…
「新しいお墓には、御影石で組んだ納骨室を作らせて頂き、浄土砂利という綺麗な砂利を敷き詰めてお迎えします」とお答えすると「わあ、嬉しい!いいね!」と安心してくださいました。

更に、代々墓のお隣には大きな兵隊墓がお祀りしてあり、こちらは移設をご希望でした。拝見したとき「わぁ、これはどうやって降ろせばいいんだろう…」と正直不安でした。

お位牌型の高さも厚みもある立派な兵隊墓で、移設工事を実際に担当した者は命がけでした。
施主様も危険な工事なので心配して現場に見に来て下さり、大変な現場ではありましたが、無事に移設工事が完了!

みくまり霊園には新しく建立された代々墓と、水垢落としを施して見違えるように綺麗になった兵隊墓が並び「開眼法要」の当日を迎えることが出来ました。

寒空の下、荘厳な読経が終わり、ご参列の皆様一様に安堵の表情をされておりました。
私はこの瞬間が大好きです。
このお仕事冥利に尽きます。

「ありがとう」「これでいつでもお参りが出来るわ」「綺麗になって嬉しい」
ご参列の皆さんからお声をかけて頂きました。

こちらこそ、ありがとうございます。
ご縁を心より感謝申し上げます。

皆様、良いお年をお迎えください。
迎える年も、また良いご縁を頂けますように…

合掌