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日々のこと

お天道様はお見通し

大日堂の石原です。

大日堂の事務所のもみじ葉が、あれよあれよと緑が濃くなり、花芽まで付けてくれています。
新緑の葉が爽やかな風に揺れ、見ているだけで癒されます。

私は、大日堂の職員や各霊園の職員が投稿するブログ「日々のこと」の一番のファンです。
毎日楽しみにしているのですが、先日、美味しそうな筍の煮物の写真を見て、またまた大昔のことを思い出しました。

昔々、私は東区山根町の國前寺にあった「立正幼稚園」(ずいぶん前に閉園)に通っていました。
本堂の裏側の竹やぶに囲まれた場所に教室や遊具があり、放課後に友達とひとしきり遊んで帰ろうと思った時、斜面にむくっと顔を出した「竹の子」を発見しました。

何本かあって、友達とよいしょ、よいしょ!と抜いて、それぞれが「お母さんが喜ぶねぇ」と意気揚々と大きな竹の子を抱えて帰りました。
今は片手で持てるくらいの大きさだと思いますが、何せ4~5才の幼稚園児、身体いっぱいで抱えて帰ったことを覚えています。

母「誰にいただいたの?」
私「幼稚園で…」
母「園長先生にいただいたの?」
私「…」(勝手に幼稚園の庭に生えていたのを取ってきたとは言えない)
直ぐに状況を察した母は「今すぐに元あった所に戻してきなさい!そして、仁王様にごめんなさいと誤ってきなさい!」

母が喜んでくれて、美味しい筍の煮物を作ってくれるとワクワクしながら持って帰ったのに、仁王様よりも怖い顔で叱られ、泣きながら竹の子を埋め直し、山門の仁王様にごめんなさいをしたことを鮮明に思い出しました。
「勝手によその物を取ったりしてはダメです。お天道様はぜぇ~ぶお見通し!」

母が、その後すぐに園長先生(ご住職)に誤りに行ってくれたことを、大人になってから笑い話として聞きました。
この子が幼稚園の時に、園庭の竹の子を取ってきてしまってねぇ…と。

筍が旬のこの頃、いつも思い出す母との思い出です。
あぁ、もう一度母の作る筍の煮物が食べたいなぁ…。

合掌