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日々のこと

うるう年

地蔵

大日堂の石原です。

お客様から、親戚の者に「うるう年にお墓を建てはいけない」とか「うるう年に仏壇なんか買うものじゃない!縁起が悪い」と言われたのですが、本当ですか?と言ったようなご質問を時々お受けします。
昨年がうるう年でしたが、結論から申し上げますと、今の時代には余りそぐわない、言い伝えのようです。

江戸時代に遡りますが、そのころ日本は旧暦の「太陰暦」が用いられ、月の満ち欠けを基準に暦が考えられていました。
これは、暦と季節とにどんどんズレが生じます。
そのため、何年かに一度、約三十日(一か月)のうるう月を設けて、一年を十三か月にして調節していました。
当時、武士たちの給料は年俸制で、一年分の給料を一度にまとめて受け取りますから、うるう年は同じ年俸で一か月多く生活しなければなりません。
このため、藩主は家臣に贅沢をしないよう、お金のかかる墓地や仏壇や家財などの、余分な出費を控えるように命じたそうです。
そのことが「うるう年にお墓を建ててはいけない、仏壇を新調しては縁起が悪い」という間違った噂だけ残ってしまい、今に至っています。
現在は太陽暦なので、うるう年は例年よりも1日多いだけです。
一日の生活費を節約するために、お墓や仏壇を買い控えることは有り得ませんよね。

因みに、うるう年明けは一月一日ではなく、立春(2021年は2月3日)です。
これは、中国の「二十四節気」の、冬から春になる立春が元日という考え方からです。
それからすると節分は大晦日ということに?!

合掌