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日々のこと

名前も知らない多くのご先祖様

実

大日堂の石原です。

先日、雲一つない秋晴れの日、安芸郡府中町のみくまり霊園にて納骨式が執り行われました。

施主様のご家族、小さいお孫さんたちを含め約十名の方々が参列されました。
式は粛々と進みまして、そろそろ終わりのお経かなと思う頃、お寺様が突然皆さんに質問をされました。

「皆さんはお参りされるとき、どういう風にされますか?」
「お墓にお水をかけて、お花とお線香をお供えします」
「そうですね。お墓が汚れていたら、お水を掛けるだけではなく、綺麗に拭いてあげましょう」

「では、次の質問。ご自身から三代さかのぼると、ご先祖様は何人になるでしょう?」
皆さん直ぐには答えが出ず…困ったなぁ…

「答えは14人です」
「両親は2人、祖父母は4人、曽祖父母は8人の合計14人です」

「ではでは、十代前までのご先祖様は一体何人になるでしょうか?私が御文章を読み上げているうちに考えておいて下さい」
皆さん一生懸命考えられていらっしゃる様子でした…私も含め…(笑)

回向文を終えられ…
「何人かは宿題にしておきましょう!」

「私がお伝えしたいのは、お参りをされる時、どのような心でされるかということです。三代さかのぼった14人のうち一人でも欠けていると、今の自分はこの世にはいないのです。このお墓の先には、名前も知らない多くのご先祖様がいらっしゃるということです。どういう心で手を合わせるか、自ずとわかりますね!それでは…南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と締めくくられました。

お車までお見送りをさせて頂いた時、そおっと「何人になるのでしょうか?」とお伺いすると「1024人ですよ!」
「わぁ!すごい!感謝の心しかないです」と思わずお伝えすると「あなたはよく分かっている!そう!感謝心ですよ」とお褒めのお言葉を頂きましたが…

「ただねぇ、ノーベル賞を取ったり、オリンピックで金メダルを取ったりすると、急に親戚が増えるよね。逆に犯罪を犯すと、すーと親戚が居なくなる(笑)」…と言ってお帰りになりました。

納骨のお手伝いが終わって早速調べてみたら、二十代前では104万8576人、三十代前だと10億7374万1824人…
ひぇ~!

とても興味深いお話に会わせて頂いたご縁に感謝です。
有難うございました。

合掌